日本でロストジェネレーション(失われた世代)と言われるのは、1970年代前半から1980年代前半生まれだそうで、まさに私です。言うまでもなく就職氷河期世代ですね。
BBCによると、英国で現在16~24歳の若年層がロストジェネレーションと言われ、この世代の就業機会が縮小しているのだそうです。対策を講じなければ5年後に6人に1人はニートになる見込みです。日本では若手の労働力不足で就職先など引く手あまたという話ですが、皮肉なものです。
ニートは年々増え続け、現在100万人以上の若者が仕事もしておらず、学生でもない状態で、これは過去12年で最多の水準です。いろいろな仕事に応募してもなかなか採用されません。ニートの内84%は仕事か修業を希望しています。大学を出た瞬間に多額の学費ローンを背負うのに、就職できないというのはどれほどの絶望でしょうか。
若者の失業が英国経済に与える累積的損失は、年間1250億ポンドと推定されています。累積的、というのは、こういう若者が将来も職に就けない可能性を加味した損失、税収の減少、生活保護などの社会保障費の増加が加算されています。
就職氷河期に卒業した私も採用する気がない企業を訪問しては圧迫面接を受け続け、就職が決まらないまま卒業をした苦しい思い出がよみがえって胸が痛くなります。学年の人数が多く、新卒至上主義だったので、狭き門に入れないとその後挽回がほとんど不可能というだけでなく、結婚や出産にも影響が出ました。人生初の挫折を味わい、精神を病みました。
英国の場合、労働党が政権を取って以降、雇用主の社会保障費負担が増えました。私の雇用主も現在はエントリーレベルの採用は凍結しています。
若年層ニートの増加にはいろいろな背景があると分析されていますが、若年層のメンタルヘルスの問題、AIによる仕事置き換え、移民の増加(これは証明されていません)、最低賃金の引き上げなどが挙げられています。インフレで雇用者のコストが上がりすぎてしまったのが一番大きいのではないかと考えます。雇用者にとっては、年金や社会保障料の負担が過大ですから、ベネフィットを縮小する企業が増えているという記事を他で読みました。
若い人たちに機会がないというのは、その国の将来を考えても重大な問題です。就職できなかった若者がその後の人生で負う苦労は、日本の氷河期世代を見れば予測できてしまいます。とはいえ、当時の日本と違い新卒至上主義ではないので、今後チャンスが全くないわけではないと思いますが、難しいのは、政策では対処できないということ。結局のところ、国の経済が潤って資金が循環しないと状況が改善しないのです。そして労働党の財政引き締め政策では、経済成長が到底見込めないのが現状です。

