気を付けないといけないのは、SIPPとWorkplace Pension(自分と雇用主)の合計拠出額に年間上限額があるということです。それ以上入れていけないわけではないですが、税効果があるのは、①年収と②年間6万ポンド のどちらか低い金額までです。ただし、過去3年に未使用枠があれば、さかのぼって利用可能です。
では、この年間上限まで年金口座(Workplace PensionやSIPP)へ拠出するのがいいのかというと、そうとも限らないのです。なぜかというと、引き出しの時には年金部分の75%が課税対象になるからです。一方、ISAはいついくら引き出そうが非課税です。
SIPPへの拠出投資は、入口と出口の両方セットで考える必要があります。つまり、今の所得税率で節税し、将来低い税率で取り崩すということができるかどうかが肝です(というか、税効果が少ないです)。現在のイングランドの所得税率では、Basic Rate(20%)の上限は課税所得 £50,270 ですので、これを超えている人には税メリットがあります。
退職後もSIPP口座への拠出は可能で75歳まで税控除が受けられます。ただし、英国居住者であること、そして税控除はその年の課税対象年収までです。たとえば57歳以降パートタイム勤務に移行する場合は、そのパートの収入まで税控除メリットがあります。ただし、課税所得対象部分まで引き出すとこの間もちらっと書いたMPAAというのが発動し、年間上限は1万ポンドとなります(ここはややこしいので詳しく書きません)。
SIPP口座は、一般的な証券会社(AJベルやVanguardやInteractive Investorなど)で開設可能で、投資商品もファンド、個別株、債券などからかなり柔軟に選べます。それぞれの手数料体系や投資可能商品などから決めるといいですね。
いろいろな条件から考えて、私の場合はWorkplace Pensionを主軸にしながら、SIPPも利用していこうと思います。すでに口座を持っているTrading 212やFidelityで年間拠出上限を意識しながら口座を開けてみます。手数料の低さではTrading 212が一番魅力的ですが、SIPPサービスは歴史が浅いようです。
年金をはじめとした将来の設計は、一人ひとりの状況が全く違うのが難しくて悩ましいところですよね。結局個人で最適解をしっかりと考えていかないといけないということです。

