英国の長期国債金利が過去最高に

相変わらず仕事が忙しくてブログの更新が滞ってます…。同僚もとうとうダウンし、私も連休中ほとんど疲れて動けず、今週は貧血でフラフラです(涙)。

英国の長期借入コストが28年ぶりの高水準になったと報じられました。先進国で英国債の金利が一番高いのだそうです。

イラン戦争が続き、地方選挙(今日投票日)と国政選挙を控えた政治的不確実性への懸念が高まる中、英国の長期借入コストは1998年以来(!)の高水準に達しています。イランと米イスラエルの対立が始まって以来、主要経済国の国債市場は軒並み下落しており、政府の実質的な借入コストは急上昇しています。今週火曜日、30年物国債の利回りは28年ぶりの高水準に達し、10年物国債の利回りは18年ぶりの高水準に達しました。ホルムズ海峡の封鎖は世界の石油と液化天然ガスの供給に影響を与え、エネルギー価格の急騰を引き起こしています。先日書いたとおり、先進国の中で一番影響を受けるのは英国で、インフレは避けられない状況です。市場はインフレ率と借入コストの上昇を織り込み、債券市場は世界的な乱高下に見舞われました。先週末にかけて債券市場はさらに下落し(つまり金利は上昇)、ホルムズ海峡の封鎖が長期化するとの見方が強まりました。世界的な傾向とは言え、英国の債券市場が最も悲惨なのは、英国経済のインフレ傾向の高さと、総選挙を巡る政治的不安定化の見通しに起因すると分析されています。労働党は地方議会で数百議席を失うと予想されており、スコットランドとウェールズで行われる総選挙でも厳しい戦いが予想されています(まぁボロ負けでしょう)。スターマー党首が、エプスタインと親しいことが発覚したマンデルソン(国家機密をばらしたことで逮捕)を在米国の大使に任命した責任が追及されていて、辞任を迫る動きがあります。イラン戦争勃発前の今年初めに、経済成長率、インフレ率、借入額が改善したと喜んだのもつかの間でした。

火曜日には、英国30年債利回りは5.78%、10年債利回りは5.1%でピークとなりました。これ(国債利回りの上昇)は、政府の債務利払いコストの増加を意味します。当然国民が税金で負担をするのです。財政支出能力も減少してしまいますね。英国政府の借入額は3月までの1年間で3年ぶりの低水準となる1,320億ポンドに減少しましたが、インフレ率が上昇すれば、年内に借入額が増加することになるでしょう。30年物英国債は、主に確定給付型年金基金によって購入されてきて、現在新たな入札は予定されていないそうです。2年物と5年物の利回りは依然として高い水準にありますが、2023年のピークを今のところ下回っています。イングランド銀行のベイリー総裁は先週、英国債利回り上昇はポンド高によるものという見方を示し、英国債のデフォルト率上昇ではない、と表明しました。さらに、戦争による一時的なものとの考えを示しました。

確かに昨今のポンド高は要因が分かりません。ブレグジット以降ポンドの価値は上昇を続けています。英国の未来が明るいわけでもないのに、ポンドが買われ金利が上昇していることに、イングランド銀行や英国政府は頭を抱えているようです。

個人でも英国債を購入できます。5年物で今日現在イールドは4.5%程度です。G7で最高金利ということは、一番リスクが高いと思われているということですが、そうはいっても5年以内に英国がデフォルトするとは考えにくく、そこそこいいリターンと言えるでしょう。ギルト債の利息は免税ではないので、投資家個人の税率に応じて税金が発生することをお忘れなく。

30年債の利回り(過去10年)
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