昨年末から英国の失業率が上昇したという報道を目にするようになりました。英国国家統計局(ONS)が発表したデータによりますと、昨年10-12月の失業率はパンデミック期を除く過去10年で最高レベルの5.2%でした。
特に16~24歳の若年層が最も影響を受け、この世代の失業率は16.1%でした。尚、欧州全体では14.9%だそうで、主要国では英国が最悪という結果でした。求人数自体は微増ですが、応募者の増加が上回っています。また、人員削減も静かに増加傾向にあります。AIで何と8%のポジションが無くなったそうです。
AIの普及により、エントリーレベルの仕事のニーズが減少しているようです。さもありなん、というのもやはり日々社会人はAIのお世話になっていて、セクレタリー的な役割は不要になっています。採用側も人件費の上昇と経済先行き不透明感から、採用を絞る傾向にあるそうです。数年前までは、大学でコンピュータサイエンスを専攻すれば就職先に困らないと言われていたのに、今は一番仕事を見つけるのが難しい学部になったと言われています。学生たちが気の毒ですね。
日本では長年の少子化で若い就労者が不足しているという逆の現象があるようです。年代別失業率は公式に発表されていませんが、日本の失業率は2.5%とのこと。企業は若手確保に躍起になっていて、わが社も採用には本当に力を入れています。若手だけでなく、高齢化で労働者全体が不足しているようです。女性、外国人、高齢者の社会参加を促しても慢性的な人手不足と報じられていますね。
私は就職氷河期に大学を卒業したため就職先が見つからなかったという経験があり、今でも当時の屈辱感を思い出すと胸が痛みます。多額の学生ローンを背負って卒業しても仕事が見つからない英国の学生たちの絶望感が手に取るように分かります。卒業後再び親と同居をすることになる人も増え、20代で最初の不動産を購入するなんて夢のまた夢、になってしまいそうです。
労働党は若年層の失業問題に対処するため、15億ポンドの政府予算拠出を約束しています。何に使うんでしょうね。AIで人間の仕事が減るトレンドは避けようがなく、若年層だけでなく当然専門職の多くも遅かれ早かれ置き換わることになるでしょう。もちろん私も。

