車ファイナンス(PCP)の利点と注意点 1

義妹も、昨年亡くなった義父も貯金ができないタイプで、使えるお金はすべて使い果たす人たちです(でした)。彼らに共通するのは、贅沢が好きで妥協できないというところです。お金はないけれどいい車に乗りたいという強い願望があります。

そんな二人は、車のパーソナル・コントラクト・パーチェス(PCP、日本でいうカーリース)を利用していました。個人契約購入 (PCP) は、自動車の資金を調達する最も一般的な方法です。 その名称から3 年または 5 年かけて車を購入する方法と勘違いしている人がいますが、実態は長期レンタルです。ほとんどの人は契約期間後、車を購入しません。契約期間終了時に3つのオプションがあります。①車を返却する ②買い取る ③車の残価を払い、その資金を頭金にして新しい車を契約する、です。

PCPのメリットは何と言っても、車購入の資金が無くても、自分が選んだ乗りたい車(新車)に一定期間、頭金(通常新車価格の10%)+月々定額で乗れることです。数年おきに新しい車に乗り替えたい人にはいいオプションです。

当然ながらデメリットもあります。一番のデメリットは、月々それなりの金額を数年間支払うのに、契約期間が終わっても、残価清算をしなければ車が自分のものにはならないということです。PCP契約の走行距離には上限があり、超えてしまった場合は違約金が発生することも頭に入れておかなければなりません。さらに、買い取りたい場合に追加で支払わなければならない金額が市場価値より大きい、つまり損をするということ。

このシステムをよく理解していない人が多いようです。契約期間終了時に車体価値が契約時に決められた残価より高いとは限らず、返却しても最初に払った頭金の一部が返金される保証はありません。つまり、次の車をPCPで借りるには、別途頭金を用意する必要があります。

また、日々のメンテナンスコストや車両保険代や駐車違反の罰金は通常、利用者が払います。途中解約をした場合割高になったり、月々の支払いができなければ車を手放さざるを得ません。そもそもローンですので、審査を通過しなければ契約できません。

私は自分がこの制度を利用することは考えたことが無かったので、知らないことも多かったのですが、義妹の契約期間が終わるということでどういうものか調べてみました(MSEを参照しました)。例を書きますね。

①£20,000の車を3年間のPCP契約に決めたとします。オートリース会社が3年後の残価を見積もり、これを£8,000とします。②最初に10%(£2,000)を払い、残り£18,000はローンを組みます。③ローン残高は£18,000ですが残価は£8,000なので、差し引いた£10,000を3年かけて返済します。④契約満了時に、£8,000を払って車を買い取るか、そのまま返却します。(続く)

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