イギリスのバレンタインデーは、主に男性が女性に贈り物をします。サプライズの告白とかではなく、すでにステディな間柄で祝うものですね。贈るものは赤いバラの花束、チョコレートボックス、香水などが定番です。女性から男性に何か贈ってももちろんOKです。レストランはバレンタインメニューを高めの値段で用意するところが多いですが、今年はロックダウンでレストランはすべて休業中です。
ということで、夫がいつもと少し違う料理を作ってくれることになり、主菜はムール貝のリゾットでした。貝の出汁が効いてパセリの苦みと合い、とても美味しかったです。スパークリングワインで一番好きなクレマンテもちょっと奮発して買いました。酸味や甘みが強すぎず、シーフードに合うワインです。デザートはこれも夫手作りの、甘さ控えめブランデーケーキでした。
夫からのプレゼントはダークチョコレートのトリュフで、手描きのカードも添えてありました。チョコレートは「一緒に食べよう」と言われるのを見込んで自分が食べたいものを選んだようです(笑)ディナーの後に一緒に食べました。
夫とはいつも一緒に行動するので、お互いに一人になる時間がありません。今思えば夫が大雪の日にわざわざ一人で買い物に出かけたのは、プレゼントを買いに行っていたのです。
私を知る人で私の夫を知らない人はいません。勤務先のクリスマスパーティはパートナー同伴なので、会社の人も皆夫のことを知っています。結婚以来、夫とは親友のような関係です。
私は両親が不仲だったので結婚で幸せになるという考えがなく、夫も同じ理由で晩婚同士でした。でも、自分でも意外なほど上手くいっています。友人に、「ピッタリな人が見つかってよかったね」と言われますが……違うの!ぴったりになるようにお互い努力するの!私と夫は、相手の幸せイコール自分の幸せで、どうやったら相手をもっと幸せにできるかをいつも考えています。知り合ったときに日本と縁もゆかりもなかった夫が、私の文化背景を理解しようと努力してくれ、日本語で会話できるようになりました。私も夫からイギリスの文化やイギリス人の考え方をたくさん学びました。本当に感謝しています。
知人にとても幸せそうで素敵な夫婦がいます。その夫婦は結婚20年以上だそうですが、お互いに思いやり、常に努力しているので強い絆で結ばれていて、私たちは彼らを目標にしています。
パートナーがいなくても幸せでいられるとは思いますが、気が合うパートナーがいれば心強く、楽しく、人生が豊かになる気がします。結婚してみて良かったです。