世界中で争奪戦、移住を選ぶ英国の若者 2

イギリスでは、住宅やインフラストラクチャーのキャパシティ不足から、合法・非合法両方の移民を減らすことに必死です。一方、重税から逃れてもっと歓迎される国を求め、国外へ脱出する準備をしているイギリス人の若者が増えていると報じられています。今年初めに実施された世論調査によると、18歳から24歳の約30%が海外移住を希望していました。さらに、イギリス人の3分の1以上が移住するのが正しいと考え、若者が海外に移住すれば明るい未来が待っていると考えています。求人情報サイトIndeedの調査によると、イギリス人の約3分の2が海外で働くことを検討しており、18歳から24歳では4分の3という驚異的な数字に上っています。ほとんどの労働者は、海外の方がより良い生活水準を得られると考えています。大学院教育マーケティング会社Postgradの調査によると、イギリス人の半数が、海外により良い機会を求めてイギリスを離れることを検討したことがあり、5人に2人はイギリスが若者にとって住みやすい場所だとは思っていないという結果でした。2024年の調査では、ほとんどの人が住宅価格、賃金の低迷、税金の高騰を心配していることがわかりました。3人に1人は、他の国で働いた方がもっと稼げると考えています。英語が他国で通じやすいこともありフットワークが軽いのでしょう。夫も独身の頃、オーストラリア、スペイン、イタリア、ギリシャ、香港、バルバドスで働いたそうです。イギリス人の海外志向は政治的背景も一因で、今月末の財務相による大規模な課税強化の懸念から景況感も打撃を受けています。現在、スターマー首相は財政の「痛みを伴う」改革を約束しています。

その結果、ドバイでの不動産購入を希望する若いイギリス人の数は、過去5年間で420%も急増しています(若くはない知人もドバイの不動産を購入しました)。最近ではタイがデジタル・ノマドのためのリモート・ワーキング・ビザを提供するなど、多くの国が積極的にイギリスからの移住者を受け入れています。先日の記事にも書きましたが、30代前半の知人はアジアで駐在員として働く仕事を見つけ、もうすぐ旅立ちます。オーストラリアやアメリカは、言葉の不自由が少なく移住先として人気です。移民法弁護士事務所によると、オーストラリアへの移住を希望するイギリス人からの問い合わせが急増しているそうです。

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