私が死んだら、資産はどうなる?~in 英国①

昨日、私と同じく子どもがいない既婚者の友人と食事に行ったときに、「私が死んだら、イギリスで保有する貯金その他の資産はどうなるの?」と聞かれたので、まとめますね。いくつかのケースがあります。

①共同名義口座の場合、自動的に遺族に引き継がれます。

②死亡時支払い(POD)または死亡時譲渡(TOD)指定で受取人を指定している場合、その人が銀行に死亡証明書を提出すれば、資金はその人に直接渡ります。

③共同口座名義人や指定受取人がいない場合、銀行口座の資金は相続財産の一部となります。遺言で指定された遺言執行者、または遺言がない場合は財産管理人が、財産の分配を管理します。遺言執行者は、銀行に死亡証明書を提出する必要があります。

④遺言執行者または財産管理人は、遺言検認手続を経て、資金にアクセスし分配する法的権限を得る必要があります。これには、検認の付与または管財状の取得が含まれます。

⑤遺言書なしで亡くなった場合、銀行口座を含む財産の分配は、近親者に基づいて相続人を決める「遺留分のルール」(日本でいう法定相続人に近いと思います)に従うことになります。

「遺留分のルール」とは?以下に書くのは一般的なものですが、ケースによって異なるので、法律の専門家に意見を求めてください。

①既婚者またはシビルパートナー(法的に登録済み)の場合、生存しているパートナーが遺産の大部分を相続します。子どもがいない場合は、パートナーがすべてを相続します。子どもがいる場合は、パートナーは全所持品、遺産のうち325,000ポンド、残りの遺産の半分を受け取ります。

②生存しているパートナーがいない場合は、子どもがすべてを相続します。

③生存しているパートナーがいる場合、子どもはパートナーの取り分をのぞいた残りの遺産を相続します。

④生存しているパートナーも子どももいない場合、遺産は、両親、兄弟姉妹、甥姪、祖父母、叔父伯母など、特定の順番で他の親族に分配されます。

⑤親族がいない場合、遺産は王室(政府)に相続されます。

⑥内縁のパートナーには、自動的に相続されることはありません。

自分の死後、特定の団体や人に財産を残したい場合は、遺産分割協議書を最新の状態に保ち、受取人を指定しておくことが大切です。

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