フラット(日本でいうマンション)を貸しているのですが、そこに今月から入居したテナントがいろいろ要求してきています。もちろん、大家としての義務は果たしますし、できる限りのことはしています。
入居と同時にいくつかクレームがありました。
(1)ベランダの掃除が十分でなかったので、もう一度業者を呼んでやり直して欲しい。
これに関しては、賃貸契約にありましたので入居前に不動産屋に斡旋してもらった業者を入れています。でも、掃除をしたようには見えませんでした。業者に問い合わせると、掃除したと言い張るので、再度掃除を依頼したところ、掃除用具が届かないことが分かりました。つまり、1度目もしていなかったのに掃除したと主張して、ベランダ掃除に80ポンド(11,000円)を請求したのです。他の用具を使ってやり直してもらいました。日本人からすると信じられないことですが、仕事をチェックする人がいないと、イギリスでは平気で仕事をさぼる人がいるのです。
(2)乾燥機付き洗濯機の乾燥機を使おうとすると電気が切れてしまうので、直して欲しい。
洗濯機が使えるようにするのは大家の義務ですから、その日のうちに修理業者を派遣しました(派遣代90ポンド、12,000円)。その結果、部品が摩耗していることが分かり、見積もりをもらったら6万円近くしたので、新しい機械に買い替えることにしました。それもその日のうちに注文しています。ところが、今ロックダウン中で配達に1週間かかることを伝えると、配達までのコインランドリー代を負担して欲しいとテナントに要求されました。
この数千円分が惜しいわけではないのです。ただ、言われるままにすべてお金を出すと、次々と要求がエスカレートしていくのは目に見えています。例えば、冷蔵庫が壊れたから新しいのが来るまでの外食代を出して欲しいとか、暖房が壊れたから直るまでのホテル代を出して欲しいとか、言いかねません。
賃貸契約書にある大家の義務としては、洗濯機が壊れたら修理をすることは書いてありますが、それを待つ間のコインランドリー代を負担するとは書いてありません。私たちは最短でテナントに新品が届くように手配しましたが、感謝するどころか、さらにお金を払えと要求してきます。
おそらく、彼らはどこまでわがままが通るのか、私たちを試しているのだと思います。家賃はもらっていますが、大家はテナントの下僕ではありません。大家業は長くやっていて、これまでもテナントのために洗濯機を取り替え、数週間かかったことがありますが、コインランドリー代を要求されたことはありません。せっかく見つけたテナントですが、要求が厳しすぎるので、12か月の最低契約期間が終わったら退居してもらおうと思い始めました。
不動産屋に確認してもらったところ、大家がテナントのコインランドリー代を支払う義務は法的にはないが、寸志を払っておけば今後お互いに気持ちよくやっていけるので、そうすることをお勧めします、と言われました。私は払う気がなかったのですが、夫はお金あげれば?と言っています。コインランドリー代、払うとしたら3,600円程度です。さて、どうしましょうかね。