英国はまだインフレーションが収まっていないので利下げが始まっていません。そろそろか?と予想されていたものの総選挙があり、判断が持ち越されました。他の主要国同様市場が期待で先走る一方で、インフレ再燃の責任を負いたくない中央銀行は「時期尚早」と保守的な態度を保っています。
とはいえ、インフレはすでに2%になったので利下げは時間の問題です。都市銀行は春に預金金利の引き下げを発表しており、貸付金利も下げる動きが見られるようになりました。大手のネイションワイド銀行が固定金利4%未満のキャンペーンを展開し、住宅購入予定者はやっと動き出す気になってきたようです。今年の2月以来だそうです。
同行が昨日発表したのは、2年、3年、5年の固定金利が最大0.25%下げられるということで、5年住宅ローンは3.99%も可能ということ。借り換えではなく、新規ローン申請で、物件価値の60%までの住宅購入者に適用されます。
他にもHSBC銀行やハリファックス銀行なども住宅ローン金利を徐々に引き下げており、不動産市場の動きが活発化することが期待されています。これから金利引き下げ競争が過熱するでしょう。住宅を売買したいと思っている人には朗報ですね。
今のところ市場は8月1日に予定されているイングランド銀行の政策金利決定会議で0.25%の利下げが行われることを織り込んでいるようです。
夏という季節要因もありますが、最近不動産の売り出し広告が急増した気がします。フラット(アパート)は供給過多で、売値を下げないと買い手が見つからないようです。階下のアパートも売り出して数週間ですが内覧者もほとんどおらず先日値下げしましたが、まだ売れていません。住宅ローン4%ってまだまだ高いですし、頭金4割準備できる新規住宅ローン申請者は少ないので、停滞が続くかもしれません。