移民の記録的増加が英国の家賃を押し上げ

2023年6月までの2年間に英国が受け入れた移民は43万世帯(純増加分)です。この人たちが住む場所が必要ですが、住宅の供給が追い付いておらず、家賃上昇要因の3分の1にあたる11%上昇分は移民増加によるものだそうです。

通常、家賃は賃金に応じて上昇するものですが、2021年以降は家賃の伸び率は給与の上昇をはるかに上回っています。昨日の報道では、英国の住宅価格自体も上昇しているようです。

不動産ウェブサイトZooplaによると、2021年半ばから2024年の初めにかけて、英国の家賃は30%上昇しましたが、同期間の賃金は17%の上昇にとどまりました。2021年半ば前の10年間は、家賃は26%上昇した一方、賃金は27%上昇しました。

移民は増え続け、パンデミック前の4倍の人数が毎年純増だそうです。2021年半ば以降に来た移民により、賃貸需要が9%増加しました。移民の80%が最初の数年は賃貸に住むそうです。移民は大都市に住む傾向があるため、ロンドンの家賃上昇が英国全土でもっとも急激だとテレグラフ紙の記事にありました。英国は毎年30万戸の新規住宅の建設を目指しているものの、この目標は達成されていないそうです。

私が移民として来た十数年前に比べて、本当にどこも人が多すぎて混みあっています。通勤電車の混雑、街中の歩道も人であふれていますし、私が住む郊外ですら歩けないほど人が増えました。もともとそんなにたくさんの人が住むことが想定されていなかったので、インフラストラクチャーがキャパオーバーでパンク状態です。我が家も賃貸物件を売りに出したいと考えているのですが、住宅ローン金利が高止まりしているので、売れそうにありません。英国の不動産市場は、賃貸の人も、住宅を買いたい人も、売りたい人も、身動きが取れない状況です。

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