以前は考えられなかったことですが、私の勤務先では現在全社員、在宅勤務(WFH – Working From Home)が基本になっています。今年の3月に突然始まり1度も会社に行かないまま7か月経ちました。9月にオフィス再開の準備をしていた矢先にイギリス政府の再度在宅勤務推奨が発表され、在宅が続くことになりました。オフィスで仕事をしたい社員は、事前承認を得れば月4日まで出社していいことになっています。実際にオフィスに行ってみた同僚は、百数十人分のデスクがある広大なフロアに3人ほど見かけた、と言っていました。オフィス街のカフェやデリは閉まっていて、ランチの調達に苦労するそうです。
私は数年前から在宅勤務をしたいと勤務先に要望を出していましたが、他の社員とのバランスが云々、と全く聞き入れられませんでした。勤務先企業も世の中の趨勢に押され、昨年の秋から働き方改革の導入を検討していましたが、「ランチ休憩は1時間なら何時からとってもいい」という程度の柔軟性に欠けるものでした。それが3月以降、在宅勤務をしなくてはならないと変わり、こういうことが起こりうるんだと驚いています。また、新しいラップトップが社員に配布されたばかりで、パフォーマンスのいいコンピュータや自宅WiFiの安定(数年前までスピードも遅く、よくダウンしていました)も在宅勤務を後押ししたと思います。
そして実際に在宅勤務を経験してみて、素晴らしいと思っています。今まで通勤電車が超満員で、電車が来てもスペースが無くて乗れない状態だったので、通勤の苦労がなくなりほっとしています。9時までにデスクの前にいればいいので、朝7時45分からジョギングしてシャワーを浴びることも可能です。
そして家で1人で仕事をしてみて、その快適さたるや、もう戻れません。在宅勤務して気づいたことですが、私の仕事関連のストレスは同僚たちが原因でした。私はもともと他人とうまくやっていくことが苦手なので、他人との関わりがほとんどなくなった現在は完全にストレスフリーです。
また、今までは会社に行くために毎朝お化粧をし、髪をブローしてました。今は、窮屈な服を着て仕事なんてできない、ハイヒールとか意味不明、とまで感じてしまっています。社会人失格ですね。
一人暮らしの友人は、一日中家で仕事をしていると話し相手もなく孤独で気が滅入ってしまう、と言っていました。私はオフィスでは一人でランチを食べていたので、平日も家で夫と食事をして、天気が良ければ散歩して、という生活に幸せを感じています。
来年の春以降通勤がどうなるか全くわかりませんが、今までのように週5日会社に行くことは二度とないでしょう。来年以降も会社に行きたい人以外は在宅としてくれたら、どんなにいいか…。他国のオフィスとの兼ね合いもありますが、もしも週5日通勤を義務付けられるようなら、在宅勤務ができる会社に転職をしようと思います。