高校生の姪を1か月預かった感想

この夏は初めてホストファミリーになってみて、とてもいい経験になりました。

私たち夫婦もそれなりに張り切って楽しみにしていたのです。いろいろなところに連れて行って、イギリスの生活を体験させてあげたい、と計画していました。

一人っ子の姪は小さいころから大切に育てられました。プレミアムエコノミークラス(40万円)を当然のように利用し、持っているリュックの値段が6万円と聞いて、伯母ちゃんはおったまげました。私たち夫婦は「日本行き航空券(もちろんエコノミー)、一人1,000ポンド以上か~高いね、来年にしようか」と逡巡していたところです。姪は欲しいものは何でも買い与えられてきたので、満ち足りていて物欲がなく、何にもありがたみを感じていないようです。金銭的なことだけではなく、スクールバスがあるのに学校まで毎日車で送り迎えをしてもらっているそうです。私なんてバス代節約のために高校まで自転車で片道7キロでしたよ…。正月にお年玉を渡してもお礼も言わない理由がわかりました。毎月もらっているお小遣いのほうが多かったのです。在学中の私立高校の修学旅行(海外、費用50万円)があったと聞いていたので「どうだった?何をした?」と聞いてみたところ、「全部忘れた」との答えでした(汗)

姪は、ありがとう、おはようございます、いただきます、ごちそうさま、ただいま、行ってきますといった挨拶を全くせず、夫と会話をしようとしません。私が何かを聞くと返事はします。私が「おじさんに、ごちそうさまって言ってみて」と彼女に耳打ちすると「あ、ごちそうさま」という感じです。夫は日ごろから礼儀に厳しい人で、知的好奇心皆無の姪に心底失望してしまい、姪を避けるようになりました。

夫は家の中でも姪と顔を合わせようとせず、毎日用事を作ってなるべく外出するようにしています。姪を完全に無視しているのは大人げないと思いますが、「何か話してあげたら」というと、「なんで俺が努力しなくちゃいけないんだ」とへそを曲げてしまいます。

日本ではできない体験をさせて、いろいろなものを食べさせて、と楽しみにしていたのですが、本人に興味が無く、空振りでした。海に出かけてフィッシュアンドチップスを食べましたが、嬉しそうな顔もせず、美味しいともごちそうさまとも言いませんでした。食事はすべて残さずに食べるので、美味しくないということはないと思います。先週語学学校が終わってからは、一日中自室に引きこもっています(出かけられるように鍵は渡してあります)。

子育てって、溺愛するだけではダメなのですね。もちろん愛情を伝えることは大事ですし、大切にしていることは子どもに伝わってはいます。宝物のように育てた結果、母親が少しでも注意をするとものすごく反発し、優しい父親が諭すとショックで号泣するそうです。

姪いわく、現在の高校生はオタクであることがデフォルトで、何推しであるのかが問われるのだそうです。彼女は漫画かアニメのキャラクターのプロフィールをスマホで熱心に読み込んでいます。また、最近の女子高校生は父親ととても仲がいいらしく、彼女の友達もみんな父親が大好きでべったりなのだそうです。

今回のことで夫は私にも冷たくなりました。母は孫が迷惑をかけていることを平謝りしており、私たちの夫婦仲を心配しています。来週親元に帰すので、夫の機嫌が回復するといいのですが、それまで針の筵です(汗)

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