日本に住んでいた時は勤め先の会社が人間ドックをアレンジしてくれたので、毎年健康チェックをしていました。
イギリスの医療は基本的には無料なため、そこそこ深刻な問題が生じてからでないとケアしてもらえません。NHSのかかりつけ医に登録するときの健康診断も、身長体重と血圧を記録する程度です。
私は夫の会社が提供する医療保険に入っていて、そのプライベート医療の健康診断を受けてみることにしました。初めてなので漠然と、日本の人間ドックのようなものを想像していましたが、内容は結構違いました。ヘルスアドバイザーによる各種検査を含む1時間のセッション、その後医師と45分のミーティングでした。
身体測定と血圧、採血と心電図、簡単な動作、心拍と呼吸などのデータをもとに、ヘルスアドバイザーが生活習慣をレビューしながら、助言をしてくれます。睡眠の質やストレスの度合いなど聞かれました。
感動したのは、部屋に呼ばれて入る前に、アドバイザーが私の健康履歴をすべて予習し把握していたことです。とにかくこちらに合わせたテイラーメイドのサービスで、恐縮するほど親切でした。
日本の人間ドックはどちらかというと流れ作業で、検査時点で問題が無ければそれで完結という印象でした。X線撮影やMRIやCTスキャンやバリウム検査もありましたが、イギリスは差し迫った懸念が無い限りは費用が高い検査はしません。
イギリスのプライベート医療の場合は、健康診断がスタート地点で、そこから継続的に医療スタッフと健康状態をモニターしていく感じです。まだすべての検査結果が出ていませんが、データが出そろったところで再び医師との電話セッションがあるそうです。検査結果は数十ページのレポートとしてEメールで送られてきます。
その後、別件でかかりつけのGPに行きました。医師は個人に対する興味が薄く、時間内に終わらせることに気を取られている感じでした。もちろんそれも大事なことですし、失礼な態度ではないのですが、違いを改めて感じました。
ご参考までに、このような健康診断を自費で受ける場合は800～1,000ポンド程度です。数社が提供していますので、検査内容と費用を比べてみてくださいね。
