先週木曜日からイギリスには寒波が押し寄せていて、今週末まで氷点下の気温の予想です。外は霜が降りガリガリに凍結しています。
イギリスでは現在、あらゆる公共サービスで賃上げを要求するストライキが行われています。郵便局、鉄道、教師、看護師、バス、高速道路、空港のセキュリティと入国審査、驚くのは救急車まで。日本で同じことが起こったら市民は文句を言うと思いますが、イギリス人は我慢強いので「しょうがないなぁ」という感じです。
例えば、クリスマスカードやプレゼントを送る人が列を作る郵便局ですが、郵便局は明日と明後日は営業しません。郵便局職員はすでに9%の賃上げをしてもらいましたが不満なようで、「インフレは11%だぞ、11%上げろ」と要求しています。
一般企業では一律9%なんてほとんどないと思います。私の勤め先は過去2年で5%、夫の会社は去年3%という慎ましいものです。でも皆文句を言わずに働いています。公務員は強欲ですね。
イギリスの11月の物価上昇率が発表され、インフレは10.7%と、前月の11.1%から多少鈍化しました。原油価格の下落が主な要因ですが、10%を超えるのは40年来の水準で、人々の暮らしが厳しいことに変わりはありません。今後さらに金利が上がり続け、住宅ローンの支払額が平均で月250ポンド(42,000円)増加すると予想されています。家を手放さざるを得ない人が増えるでしょう。
追い打ちをかけるように、厳しい寒波に見舞われています。ロンドン郊外で朝はマイナス4度程度。凍結がひどく、ランニングは2週間近くお休みせざるを得ません。自然災害が少ないイギリスですが、インフラストラクチャーがお粗末で悪天候に対応できないため、強風や豪雨や寒波では電車が運航停止となったりします。鉄道のストライキは昨日と今日ですが、おとといの月曜日も線路凍結のため、運航が終日キャンセルになった路線もありました。
こんな状態なので、勤め先の人事部にも「もう今週は無理して出社しなくていいので、在宅勤務でいいですよ」と言われました。夫のオフィスも寒波で電気系統が故障したらしく、セキュリティシステムが稼働せずビルに入れないそうです。やれやれ…。
私はオフィス勤務よりも在宅勤務のほうが好きなので、お言葉に甘えて今週は家で仕事をすることにします。