週末のi(新聞)に、興味深い記事がありました。車に携帯電話を繋ぐと、大量のデータが漏れ出るというのです。カーナビやエンターテイメント利用のためにシンクロしている人は要注意です。
以前から、例えば空港などでUSBを使って充電するとデータが盗まれるという噂はありました。今回の記事によると、英国の警察は事件や事故の調査をする際に自動車に大量に送り込まれた情報にアクセスできるとのことです。ただし、警察側は公にこの事実を認めておらず、認否保留だそうです。否定しないということは、肯定のようなものですよね。
ここ数年以内に製造された自動車には75~100のコンピュータシステムが組み込まれていて、車は単なる移動手段から「走るデータ収集機器」になりました。車1時間の利用で25GBの個人データが車にダウンロードされるそうで、個人が1か月に使うデータの3倍のデータが読み込まれてしまいます。抽出される個人情報はテキストメッセージ、銀行口座情報、位置情報、車のドアの開閉、ギアチェンジした時間などです。
警察は法執行の名目でほぼどんな個人情報にもアクセスできます。実際に事件や事故の解明に利用されるのであれば有用ですが、無関係のデータにもアクセス可能で、それがどう利用されるかは情報主には明かされず、プライバシーを守る術もありません。
大量の個人情報の漏洩を防ぐには、充電を含めスマホを車のUSBソケットにつながないこと。充電だけと思っても、データは車にダウンロードされます。恐ろしいことに、車システムに繋いだ携帯を削除しても、「どこか」に情報は保持されており、呼び起こし可能なのだそうです。
同記事によると、車は「データの宝の山」なのだそうです。情報収集が人々の安全・安心のためなら少しは納得できますが、警察が個人データへのアクセスについて言葉を濁すということは、どういうことなんでしょうね。