前回の、私が会社勤めを続ける理由1…イギリスの企業年金は、多くの方に読んでいただいたようです。
先日、今年の年金資料(ねんきん定期便のようなもの)が届きましたが、空前の株式市場ブル相場ということもあり、パフォーマンスは素晴らしかったです。せっせと元本を積んだこともあり、1年前と比較した投資収益だけで34,513ポンド(480万円)もありました。この含み益は当然ですが、相場が下落すれば減ります。年金基金なので利益確定は出来ませんが、定期的に各ファンドのパフォーマンスを見直し、必要であれば銘柄入れ替えをします。ファンドの選び方とアロケーション(比率)で差がつくのです。
さて、今回は視点を変えて、私にとっての企業勤めをするメリットその2です。それは、世の中に遅れずについていくリソースに無料でアクセスできるということです。
例えば在宅勤務にあたり、新しいオンラインシステムの習得が求められました。わが社はオンラインミーティングにはTeamsというマイクロソフトのアプリケーションを利用することが奨励されています。在宅が始まってすぐに、使いこなすことが期待されました。Teams自体はZoomと同じで全く難しくないのですが、他にも次々と新しいアプリケーションが標準になり、他の支店と資料をやり取りするプラットフォームが出来て移行になったり、とにかく企業で利用される一般的なソフトウェアが一通り使いこなせないと仕事にならないので、常にスキルをアップデートする必要に迫られますし、またそれを習得する機会が与えられます。私の会社では毎週、システム課がオンラインセミナーを開き、社員は自分に必要なスキルや便利な機能を学びます。こういうセミナーも、外部の専門学校で受ければ授業料がかかりますので、社内の無料リソースを最大限活用したいと思います。
コンピュータスキルだけではなく、社外の専門家を招いて勉強会が頻繁に開かれます。先日は水素エネルギーおよび国際エネルギー政策について学びました。ブレグジットだったり、環境問題だったり、来年の経済産業見通しだったり、テーマはいろいろですが、どれもやはり知らないと第一線で仕事をするのに支障が出ます。
社会人であるということは、常にアンテナを立てて、最新情報を取り入れていかなくてはいけないのです。これの難しいところは、「常に」というところです。世の中の動きを知ることは、あらゆる経済活動に必要です。自分が得意なことだけやっていればいい、という時代は終わりました。目まぐるしい変化に、しがみついて置いていかれないようにするだけで必死です。
アップデートされたスキルや話題やコンテンツが身についていないと、転職しようとしても相手にもされません。世の中甘くないんです。