旅行中にぼんやりと考えていたことがあります。それは、徐々に引退しようかな、ということです。
当初は55歳でパートタイムに移行して60歳で完全リタイアというイメージを抱いていました。でもこれ以上働く必要がなく、比較的元気なうちにやりたことを探してみてもいいかな、と思い始めました。仕事が嫌いなわけではないのですが、更年期の倦怠感と貧血がいかんともしがたく、考えが変わりました。
20代から細々と続けてきた投資。何度も失敗しつつ学び、不動産を購入してすってんてんになりまた一から貯め直し、40代半ばで老後の貯蓄完了、40代後半で経済的自由を達成しました。若いころから節約に励み、人とランチに気軽に行かれるようになったのはここ数年のことです。尚、夫婦とも両親は裕福ではなく、遺産相続はほとんどなし。
FIREというほど若くないですが、私たち夫婦に子どもがいないことが、引退の選択肢がある最大の要因だと思います。同年代で子どもが独立していない場合は働き続け、子育てが終わってから夫婦の老後の貯蓄を始める人が多いようです。
義理の父は金銭管理が不得意で、貧乏な老後を送りました。同じようになったらどうするんだ、と夫はいいます。でも私は投資歴25年で、毎日経済ニュースや各種チャートを分析し、自分の許容度の範囲でリスクを取ってきました。宝くじ当選を夢見ていた義父とはファイナンシャルリテラシーのレベルが違います。長年相場観を磨いてきたので、何歳まで生きたとしても、ボケない限りは資産を減らさない自信があります。
昨年10月にS&P500ファンドやNVIDIA株やNovo Nordisk株や仮想通貨を全力買いしました。同じタイミングで見込みが薄そうな個別株や債券ファンドの損切りもしています。2023年はリスク市場が好調だったこともあり、年収の数倍の投資収益がありました。そうなると資産管理の方が本業になり、週5日働いて数万ポンドを稼ぐモチベーションを維持するのが難しくなります。
母に、もう十分働いたからパートタイムになることを考えている、と話したら批判されました。働かなかったら暇で困るでしょう、元気なうちはフルタイムで頑張れば、と。貯蓄ゼロの実妹も派遣の合い間数か月は専業主婦をしていますし、私は専業主婦になるつもりはなく、非難される理由が分かりません。アラフィフの娘の人生をいまだにコントロールしようとする母。夫も現役ですし、生活するだけなら何とかなります。
現在仕事はとても忙しく、出張の催促が複数あって気が重いです。とにかく、近いうちに上司に話してみようと思います。