(続き)
「部屋、まだある?」という無作法な一行メールの問い合わせが多いなか、丁寧な内覧希望メールをくれた人がいました。縁がある人とは内覧の予約もスムーズにいくものです。第1件目の内覧でしたが、礼儀正しい青年でした。いろいろ質問しつつ、フラットメイトになる人に見せるために部屋のビデオを撮っていました。内覧数時間後に、丁寧な自己紹介メールとともにすぐにオファーをしてくれました。
「本日はフラットを見せていただき、ありがとうございました。私たちは立地と部屋を気に入り、ここに住みたいと考えています。私たちは二人とも正社員として働いており、スポーツ、デザイン、文学という共通の趣味があります。テナントとしての責任をきちんと果たします。私たちについて必要な情報があればお知らせください。私たちのオファーをご検討いただき、ありがとうございます。このフラットが私たちの次の住居になることを願っています」
常識的でいい感じではないですか!夫に話し、Holding Depositを入金するよう依頼しました。これを受け取ると他の内覧はストップして、この希望者の手続きを進めます。次は信用調査です。申し込んで1日以内に二人の雇用・収入証明と身分証明のレポートが発行されました。
一方、退居するテナントの手続きも同時に進めます。彼らはガス会社と請求書についてもめており、私たち大家も巻き込まれました(現在進行中)。自治体に彼らが放置した粗大ごみの回収依頼をしたり、テナント不在期間の住民税や光熱費支払いの手続きをします。鍵の回収と、インベントリーレポートの手配、ガスと電気メーター確認、敷金返金などです。
新テナントとの手続きは、インベントリーレポートの結果を見て、追加の掃除や修繕が必要であれば手配します。あとは、契約書の作成をします。ひな形を元にカスタマイズしました。
契約書にサインがされたら敷金と初月の家賃を受け取り、入居日に鍵を渡しておしまいです。このように書くと簡単に見えるかもしれませんが、一つ一つのステップを滞りなく入居日までにこなしていくには、各種調整力が必要です。夫も要所要所で手を貸してはくれますが、基本的には私一人ですべてやります。
本業(会社員)をしながらでとても大変なのですが、退居するテナントにも入居するテナントにもきめ細かい対応を感謝してもらえ、やりがいがあります。自分で管理すれば不動産屋に支払っていた手数料が浮き、投資リターンが高いです。入れ替え時期だけ頑張ればあとはそこまで大変ではないので、中年以降の副業としては不動産賃貸業はなかなかいいと思いました。