イギリスで住宅ローンが払えなくなる前に

最近の金利上昇により、住宅ローンの毎月の返済額が急増して、支払いができなくなる人が増えています。住宅ローンは1回でも支払いができないと、「延滞債務者」となってしまいます。今ローンを借り換えると多くの場合、これまでの金利よりもはるかに高くなります。

住宅ローンの延滞は、その影響が深刻であるため、可能な限り回避すべきです。信用情報が傷つくだけでなく、最悪の場合家を完全に失うことになります。

それでも、失業により収入が無くなったり、予想外の多額の出費があったりなど、誰にでも起こりうることです。こういったショックにどう備えればよいのでしょうか。失業したり、病気やけがで働けなくなった時に備えて、MPPIという住宅ローンの保険があるそうです。ただし、解雇のノーティスをもらってから、もしくは病気が見つかってから加入することはできません。さらに、すでに住宅ローンを滞納していたら加入できない可能性があります。今までと同様に働いていて、ただ生活が苦しくなったというだけでは請求できないようです。将来家を失うかもしれないことが心配で夜も寝られない、という人はMPPI検討してもいいかもしれませんが、その場合も住宅ローンを借りている金融機関を通して契約すると割高なので、インターネットなどで直接保険を購入したほうが良いようです。

滞納しそうになったら、必ず延滞する前にローンを借りている金融機関に相談をし、どういう手段があるのか聞いてみましょう。例えば、返済期間を延ばしてもらう、一定期間金利だけの支払いにしてもらう、一時的に返済を停止してもらう、などが考えられます。これらは救済的な措置で、どの場合も最終的に払う金額は増加するので、将来元に戻せるときが来たら戻しましょう。貸し手の承認なしで延滞した場合、差し押さえの手続きが始まってしまうこともあります。延滞債務者という記録は6年間消えません。

もう一つのオプションとして、55歳から、職場で積み立てた年金基金の25%までを課税されずに引き出すことができるので、それをローン返済原資にするというのも手です。その分老後資金はどうするのかという話もありますが、国民年金、相続に期待、小さい家に住み替えなどで対応することになります。延滞の心配がないなら、その年金基金でモーゲージレートを凌ぐ運用ができる自信がある場合、手を付けずに運用を続けましょう。

家の差し押さえについては、またそのうち記事にします。

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