先日、ロンドンの賃貸物件の家賃が上昇中という記事を書きました。以前書いたように、現在賃貸に出している所有物件のテナントが退居することになったので、次のテナントを探すことにしました。
過去2年使ってきた不動産屋Aのサービスに不満があったので、これを機会に変えようと思い、不動産屋Bに連絡してみました。Bは高級物件を扱うエージェントで相手にされないかと思いましたが、賃貸物件への需要が高どまりしている現在、どの不動産屋も物件の確保に血眼になっています。賃貸部門の部長が担当することになりました。やる気に満ち溢れていて頼もしいと思いました。
ところが、現在居住中のテナントが(案の定)協力的でなく、その不動産屋Bを屋内に入らせないので、見取り図や室内写真が撮れず、手続きがすすみません。賃貸契約では、退居が決まったら大家に次のテナントを探すことを許可しなければならないことになっています。もちろん24時間前までには部屋に入ることは通知しますが、不動産屋Bがテナントに連絡を取ろうとしても、無視されているようです。テナントから私たちにメールが来て、写真は退居後に撮ってほしいというワガママな要求でした。
私たちが不動産屋を乗り換えようとしているのを知ったA社が、すぐに電話をかけてきました。手数料を今までの3分の2に値引きするから、引き続きウチを使ってほしい、と哀願されました。断り切れず、不動産屋Aにも同時進行でテナントを探してもらうことにしました。これに同意をしたのが、昨日の午後。A社の担当からは「借りたい人が殺到して、入札競争になるよ」と言われましたが、クリスマス前後に引っ越したい人は少なく、テナントを探すのは難しいだろうと考えていました。A社は即マーケティングを開始し、広告を出す前に賃貸物件を探している人に連絡をしたようです。
何と今朝、借りたいという申し出が不動産屋Aを通して来て、夫婦で驚愕しました。昨晩内覧に行ったそうです。しかも、私たちの希望家賃(相場より安め)に上乗せしてオファーしてきました。普通はある程度値切られるのを前提で家賃を設定するので、値下げをする用意はできていましたが、自らもっと払いますよ、なんてそんなことあります?
前回の反省から、テナントは慎重に選びたいという思いが強いですが、オファーをしてくれたテナント候補のプロファイル(職業や収入)と入居タイミングなどの条件は申し分ありませんでした。不動産屋Aに、Subject to reference and credit checkでオファー受諾の連絡をしたところ、デポジット(敷金)が即払われました。
この経験から、現在賃貸物件を探している人にアドバイスをするとしたら、住みたいエリアの不動産屋に登録しておくこと、内覧可の連絡が来たら他の候補者より先に見に行くこと、引越し時期などある程度フレキシブルであること、収入証明やレファレンスは用意しておくことが、借りたい物件の大家に選ばれやすくなるコツかと思います。
この状況に心底驚いています。賃貸物件の管理は本当に大変ですが、家賃に見合う快適さをテナントに提供できるように努力しようと思います。