大家業は骨が折れる仕事

イギリスは年率9.7%のインフレーションで、生活費全般が上昇するなか、当然家賃を含む住居費も上昇しています。

我が家は貸す側ですが、フラットのサービスチャージ(管理費、大家が負担)と大家保険が昨年比大幅に上昇しました。今入っているテナントは2年前に2年契約した社会人の女性2人です。入居時に値切られた家賃で2年間据え置きでした。もうすぐ契約更改のタイミングですが、2人のうち一人が退居すると知らされました。

私たちとしてはこのタイミングで家賃を上げたかったので、ホッとしました。というのも、同じ2人が続けて住む場合、ローリングテナンシーといって、家賃を上げることができないのです。正確に言うと、テナントの同意があれば上げられますが、同意するはずありません。

残ることを希望しているテナントはすでに替わりのフラットメイトを探してきたようで、「これから〇〇の代わりに△△と住みます」とメールが来ました。当然ながら、△△も家賃が払えるかや犯罪歴がないかバックグラウンドチェックをクリアしなければ契約できません。

不動産屋を通して、今後家賃は月いくらになります、と通知してもらいました。テナントは、家賃上昇は絶対に受け入れられない、生活費の上昇で苦しいのに払えるわけがないと、まだ住んでもいない△△と2人で文句を言ってきました。不動産屋から譲歩するように説得され、下げた家賃を提示しましたが、それでも断固拒否ということなので、退居してもらうことにしました。払えないものは仕方がありませんからね。不動産屋に聞いたところ、もっと高い家賃でも借り手はいくらでもいるそうなので、退居通告を出しました。彼女たちも、自分の収入で払える家賃の物件を探すべきです。

彼女たちに退居してもらいたい理由は家賃だけではありません。この2年間、あまりにも要求が多く、いろいろな苦情に対応してきました。洗濯機を買い替え、換気扇やブラインドも交換しましたし、洋服ダンスの修理、冷蔵庫の修理、キッチン棚の修理、シャワーの取り替え、ボイラー修理、バスルームのスイッチ修理、キッチン蛇口取り換え、今週は新しい冷蔵庫も買いました。その都度複数の業者に連絡して見積もりを出してもらいアレンジしますが、問題を見に来てもらうだけで80ポンドはかかり、部品オーダー、取り付けなど1か所の修理に250ポンド程度の出費があります。もちろん、大家ですからやりますが、いろいろ要求してくる割りに、修理の人を派遣したり配達に都合のいい日時を聞いてもテナントから返事もなく、本当に困りました。

退居通告をしたら案の定泣きついてきて、こちら希望の家賃より50ポンド少ないところまで妥協するからこのまま住まわせて欲しいと言ってきましたが、もう私はストレスで病んでしまったので、家賃にかかわらず出て行ってもらおうと思います。

家賃収入も半分近くは税金で消えますから、手元に残るお金はわずかです。トラブル対処が趣味の人以外には、大家業は大変な仕事です(疲れました…)。

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