不動産売買のチェーン ~ストレスは不可避

イギリスの不動産に関する記事がメインのブログなのに、不動産売買のチェーンについて書いていないことに気づきました。

現在、我が家は居住中のフラットを売却する手続き中ですが、購入オファーをもらって5か月経っても進んでいません。原因は不動産チェーン(Chain、「鎖」)にあります。

イギリスの不動産は高額なので、多くの人は所有する不動産の売却代金を購入資金にします。無事に売れることが前提の購入オファーなのです。チェーンがない売買の方が稀で、そういう物件は威張って「チェーン無し」と広告に書いてあります。長いものでは、8個の鎖が連なっているケースもあるそうです。

不動産チェーンの一番の問題は、時間がかかるということです。チェーンがない不動産購入は、問題が無ければ2か月ほどで完結できますが、チェーンの場合契約完了まで何か月かかるか、全く分かりません。何か月もかかっているうちに、チェーンの中の誰かの気が変わったり、状況が変わったりして、チェーンが崩壊することは十分あり得ます。チェーンが壊れても、他の購入者を見つけるなどすぐに直せればいいのですが、言うほど単純なことではないです。

チェーンは避けられるものなら避けたほうが手続きも早く済み、その分ストレスも少ないです。チェーン無しにする数少ない方法は、以下。

①売る時に複数のオファーをもらった場合は、チェーン無しの購入者を選ぶ。②初めて不動産を購入する人に売る。③新築物件を買う。④既に引越し済みもしくはテナント居住中の物件を買う。

以前書いたように、私たちの売却にはチェーンが3つ連なっています。つまり、私たちの買い手の買い手のそのまた買い手がいるのです。その最後の買い手の住宅ローンが却下され、他の住宅ローン会社に申請中ですが、それもまだ承認が下りていません。そうこうしているうちに、私たちの物件の購入者の住宅ローン承認が来月失効します。その場合また申請すれば承認されると思いますが、もう待つことに疲れてしまったので、それまでに決まらなければ売却を取り下げようと夫と話しています。

夫の同僚も同じ問題を抱えているそうです。昨年夏にオファーをもらい売る手続き中だった家が、今週買い手の住宅ローン申請が却下され、またゼロから広告を出して買い手を探すのだそうです。次に買いたい家がもう決まっているらしいので、その同僚のストレスは相当なものだと思います。

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