イギリスの不動産、買い手市場へ転換の希望的観測

イギリスの不動産市場(家)がコロナ禍以降、壮絶な売り手市場であることは、このブログで何度か記事にしました。それがいよいよ変わりつつある気がしています。ここ数日で売りに出される物件や値下げに踏み切る物件が激増しました。

季節要因があり、毎年12月が最も取引が少なく、3月と4月が最も売買が多い月とされています。とはいえ今年は1月に入っても、物件がほとんど増えずに焦りを感じていました。

先週から市場に物件が増えた要因として考えられるのが、住宅価格がピークかもしれない今のうちに売っておこうと考える人が動き出したということです。実際にピークアウトするかは分かりませんが、家の価格は去年1年間で12%も上昇したと言われており、いつの間にかイギリスの一般的なサラリーマン家庭には手が届かない価格になってしまいました。

そこへきて、連日のインフレーション報道に加えて、利上げにより住宅ローン金利が上昇することも確実ですから、毎月の出費を少しでも下げるために住み替えをしようという人もいるようです。大きな家は光熱費や住民税が高いので、家計への負担が重いです。景気先行きに不安があるなか、巨額の住宅ローンを今組もうとする人は減少してもおかしくありません。

もちろん、売りに出される物件が増えたからといって、買い手が選びたい放題というわけではありません。家の価格はまだ下がっておらず高止まりしています。ただ一つ言えることは、物件がたくさん出てきた以上、購買候補者が興味を持つ価格でないと、売るのに時間がかかりそうだということです。そうであれば、既に買い手市場への転換が始まっているように思えます。

良さそうな物件が出たのですが、少し駅に遠いのが気になり、内覧の予約をしていません。今までは、出たらその日に不動産屋に連絡しなきゃ、と焦っていましたが、もっと希望に近い物件が出るかもしれないので待とうか、値段が下がったら見に行こうか、という感じです。家は一点もので、一軒一軒全部条件が違います。よく考えて決めたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました