義父のお金の使い方は私たち夫婦とあまりにも違い、毎回驚かされます。
70代後半の義父はリタイアしており、持ち家はあるものの貯蓄は無く、毎月国民年金(State Pension)で生活費をやり繰りしています。以前も書きましたが、物価が高いイギリスでは国民年金で暮らすのは大変です。10月の物価指数は過去10年で最大の4.2%上昇、ガソリン代や光熱費や食費が目に見えて上がっています。
義父の生活を支えるために、私たちは毎月経済的援助をしています。それ自体はいいのですが、彼のお金の使い方がどうしても気になります。不要なものを買っては私たちに押し付けてくるのです。もったいないですが、多くのものはそのままチャリティショップやリサイクル行きです。
義父はお金を手にするとすぐに全部使ってしまいます。例えば、彼が今のフラットに引越すことが決まった時に、元の家の売値がフラットの買値より少し高かったので、引越す前に部屋のサイズを測らずに大きな洋服箪笥を購入しました。不要なものであふれている義父の家では組み立てるスペースが無く、何年も段ボール箱に入ったままです。暇つぶしにオークションサイトやオンラインショップなどを見ていて、これは安いと思ったものを買ってしまうのです。一人暮らしの義父の家には、ダイニングチェアが8脚。色違いのソファーが2つ。旅行に行かないのに大型スーツケース10個。新品のビジネスシューズ10足。もう着ないスーツ20着。使わないものは場所をとります。
先日、夫に臨時収入があり義父に数千ポンドを渡しました。そのお金で早速、オークションサイトで夫のジャケットを買ったそうです。夫は何着も所有していて全く不要なのですが、お金はすぐに使わないとインフレで価値が下がってしまうという強迫観念があるようです。また、「レバー肉を買ったから食べにおいで」というので行ったら、大量に買ったようで、「67ポンド(1万円ちょっと)もしたよ」と言っていて唖然としました。一人暮らしでレバーを1万円分って…。
それ以外にも、義父自身が使う頻度が低い家電、ホットサンドメーカー、ミキサー、コーヒー豆挽き、スロークッカー、ヨーグルトメイカーなど買って結局使わないので、夫に無理やりあげようとします。私たち夫婦はスペースの観点から、不要なものは一切持たない主義で、引越し間際に邪魔なものをたくさん持たされてうんざりしています。<続く>