家探しが難航している理由

居住中のフラットの売却オファーをもらってから、引っ越し先の家(戸建)を探していますが、難航しています。

理由はいくつかあります。年末に近づき、今家を売ろうとする人が少ないこと。クリスマスは住み慣れた家で過ごしたいという人が多いので、クリスマス前に引っ越したくないと考えて、年始まで売りに出すのを先送りにするのは一般的です。つまり、市場に売りに出ている物件が極端に少ないのが現状です。先日、広告に出てすぐに内覧を予約した家を2軒見に行きましたが、その時点で既に3件のオファーがあり、そのうちの1件は売値に極めて近い値段だったそうです。私たちの後にもその日だけで10件の購入希望者の内覧が入っていて、競ってまで勝ち取りたい物件ではなかったので、私たちはオファーを見送りました。

一方、12月は買う方も活動が鈍るので、売り急ぐ人から掘り出しものが出て来るタイミングでもあります。

それ以外に物件探しが難航している理由は、私と夫の住みたいエリアや家のタイプや予算が違うことです。いい家を見つけた、とお互いに見せ合っても、片方が何らかの理由で難色を示して話が進みません。

イギリスの不動産がここまで買われている理由は、ここ数十年ではっきりと価格が下落したのが2008年のリーマンショックの時だけで、それ以外はコンスタントに上昇し続けているからです。過去の金利上昇局面(2003年~2007年に2%)でも住宅価格の上昇は続きました。英国の人口も緩やかながら上昇が続くことが見込まれています。過去のデータを見ると、大規模な景気減退の時に住宅価格が下がっていますが、コロナショックは住宅価格の下落につながらず、むしろ人々が家で過ごす時間が増えたことから不動産に投資をしたことが分かってきました。

不動産価格の推移

イギリス人の考え方は、「銀行に預金をしておくとインフレでお金の価値が減ってしまうから、家を買わなきゃ!」というものです。英国のインフレーションはサプライチェーン問題やエネルギーコストの上昇から加速しており、中央銀行は今年中に利上げに踏み切るのではないかとの市場予想は50%となっています。また、家賃を払うのはお金の無駄と考える人も多く、無理してでも購入しようとします。

家の価格は数か月の間に上昇しているのがはっきりと体感でわかります。去年だったらこのくらいの家は〇十万ポンドで買えたのに今はとても無理、という感じです。どんなに頑張って貯金しても、給料の伸びよりも速いペースで住宅価格が上昇するので、全く追いつきません。

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