イギリスの家屋には、アスベストが多用されている

イギリスで2000年より前に建築・改築された建物には、あちこちにアスベストが含有されたマテリアルが使われているそうです。

今の住居の雨どいが古くなったので取り替えたのですが、その時の工事業者に軒裏(Soffits)の部分にアスベストが使われていると指摘され驚きました。申し訳なく思い、業者の人に使い捨てマスクを大量に進呈しましたが、彼らはあまり気にしていないようでした。あとで聞いたところ、義両親が以前住んでいた家(1960年代の建築)も、屋根や窓枠、ボイラー周りやトイレにまでアスベスト満載だったそうです。イギリス(England)の家の76%は1980年以前に建てられており、ほぼ確実にアスベストが含有されていると書いてありました。英国(UK)全土では150万件の建物にアスベストが使われているそうです。また、学校の校舎も80%にアスベストがあるそうです。

アスベストといえば、発がん性物質ということで日本ではかなり恐れられているマテリアルですね。その致死率の高さに震え上がりました。そもそも天然鉱物であるアスベストが建築に使われていた理由は、価格が安く、強度と柔軟性があり、化学物質や火災に強く、防音性や耐熱性にも優れているからです。4000年前から建築資材に利用されてきたものの、1920年代に肺の病気で死亡する人が増えて危険性が認識されました。イギリスでは年間5000人がアスベストが原因で亡くなり、交通事故死の人数をしのぐそうです。

イギリスでは、アスベストが含まれている個所をいじらなければ(穴をあける、切断する、こする)繊維が飛ばないので大丈夫、という考えみたいです。とはいえ、古い家の改築やメンテナンスは定期的に必要になります。

建物にアスベストが使われているかどうかを調べるには、専門の業者に依頼する必要があります。使われている個所が分かっても、取り除く作業自体がより危険であると判断されれば、放置せざるを得ません。壁が崩れかけている場合などは、除去してもらえるようです。

個人でできることはあまりありませんが、アスベストが使われている可能性がある壁や天井などを修理する必要がある場合は、DIY(日曜大工)でやろうとせず、なるべく専門業者にやってもらうようにしましょう。お住まいの地域のカウンシル(市役所)で相談できる場合もあるようですよ。

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