本日は待ちに待った、リーブス財務大臣によるバジェット(国家予算案)の日。英国経済の発展や、我々英国在住納税者に大きな影響がある様々な政策が発表になる、私にとっては1年で一番大事なイベントといえます。英国に住んでいる人なら、財務大臣が赤いブリーフケースを掲げる画像を見たことがあると思いますが、あれです。
大変恐縮ですが、私個人に関係があるところを中心に、どんな変更があったかを書きますね。
所得税と国民健康保険(NI)の課税限度額は2028年以降さらに3年凍結されます。これが意味するところは、労働者の給与はインフレと同水準で上昇するので、より多くの人が高額所得者に分類され、その超過分に高い所得税が課されることになります。私はもともと高額納税者なのでこの変更そのものではおそらく影響はありません。
2029年からは、年金の給与天引き制度(サラリーサクリファイス)に上限が導入され、2,000ポンドを超える拠出金は、他の従業員年金拠出金と同様に課税対象となります。非課税額年間2,000ポンドって、老後必要になる金額からするとゴミのような金額なのですが…まぁ私は余計な税金を払わなくて済むように、2029年までに必要金額拠出を終えます。
電気自動車税は、電気自動車は1マイルあたり3ペンス、プラグインハイブリッド車は1.5ペンスとなります。我が家は電気自動車ですが、週末にちょっと乗る程度なので、あまり影響はないです。
65歳未満の人がISAに投資できる金額は、2027年4月から年間1万2000ポンドに上限が設定され、年間税控除枠をフルに使いたい人は、残りの8,000ポンドは投資ISAにする必要があります。国民に投資を促して英国の資本市場を活性化させる狙いのようです。私はもともと年間2万ポンドの枠をすべて投資ISAにしているので関係ありませんが、夫はキャッシュISA利用者なので、少なくとも8,000ポンドは投資ISAにせざるを得ないでしょう。
富裕層から税金を取るために、「マンション税」が導入されます。200万ポンド(4億円相当)を超える物件には年間2500ポンド、500万ポンド(10億円相当)を超える物件には年間7500ポンドが課せられます。まぁそこまでの豪邸を所有している人からすれば、追加課税額は余裕で払えるでしょう。我が家はあばら家なのでまったく関係ありませんでした。
まとめると、直ちに私に影響がありそうな変更はありませんでしたが、貧しくなる人のほうが多いようなので、国民のマインドは暗くなると思われます。個人的には50万ポンド以下の物件の売買取引税(Stamp Duty)が廃止になることを強く期待していて、見事に外れました。
集めた税金を有効に使ってくれるなら納得して払うのですよ。税金が高いのに、受けられるサービスの質がひどいので腹が立つのです。今どきあんなショボい鉄道サービス、欧州で見かけませんよ?道路や建物の工事も進まず何年も放置されていたりします。何とかなりませんかね?

