英国株式絶好調の要因

投資家は米国株の行方を心もとなく見守り、FRBによる利下げの確率を議論していますが、英国株式もその裏(?)で先週地味に史上最高値を更新しました。欧州株、エマージング市場、米国株などの話題性に比べると目立ちませんね。

年初来のFTSE100指数のトラッカーファンドはトータルリターンで約17%のリターンになっています。8か月間のリターンとしては十分魅力的な水準です。

英国の実際の経済状況はさておき株式市場は絶好調ですが、一部の欧州株価指数がさらに好調なパフォーマンスを見せています。特に工業株、防衛株、金融株など、米国市場と違うセクターがけん引しているのが興味深いですね。

FTSE100指数の堅調さには様々な理由がありますが、欧州各国政府が3月に国防費の増額を表明して以来、英国の防衛関連株への需要が再び高まっていることもその一つです。

英国株式市場は今年、国防関連セクターの強み、割安なバリュエーション、そして国外投資家からの関心に支えられ、静かに堅調なパフォーマンスを達成しました。そしてテクノロジー株がけん引するボラティリティが高い米国市場中心のポートフォリオを支えるために、よりバランスの取れたディフェンシブなセクターが補完として見直されたようです。

投資家はまた、トランプ大統領による世界的な関税導入によりリスクが増大した、米国株式市場から資金を他市場にシフトしています。言い換えると、昨年までは米国一辺倒だった投資家がポートフォリオを分散させていて、英国株式はその恩恵にあずかっているようです。

FTSE100指数には、世界情勢が不透明である時に投​​資家にとって魅力的な銘柄が豊富にあるとされています。投資家はディフェンシブな企業を求めており、英国市場にはそうした銘柄が豊富にあります。

タバコ、公益事業、通信などの業界は、一般的に安定した収益を上げています。これらの業界は消費者や企業が必要とするサービスを提供しており、景気に左右されにくいと言われています。

個人投資家の私の年金ポートフォリオは関税騒ぎの後にリバランスしました。現在は以下。全世界株25%、英国を除く欧州株25%、日本を除くアジア太平洋株15%、英国株15%、日本株10%、ファンドオブファンズ10%です。ISAなどの他のポートフォリオではまだ米国株インデックスをメインで持っています。年末まであと4か月、9月はアノマリー的に弱いという見方と、8月まで乗り切ったのだからこのまま突っ走るという見方がありますが、私はどちらかというとベアリッシュです。

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