今週の月・火曜日は欧州は熱波警報が出て、フランスでは学校が休みになったと報じられていますね。涼しい夏が唯一の魅力ともいえる英国にも熱波が押し寄せて来ています。今年は6月で33度、我慢ができないほどの暑さでした。
暑いのは世界中だいたい一緒。イギリスの問題は、一般家屋や公共交通機関の多くにエアコンがないことです。これまで本当に暑いのは1年で1週間くらいだったのでちょっと我慢すれば大丈夫だったのです。前のアパートで、エアコンを設置してもいいかと管理会社に聞いたら「カウンシル(地方自治体)が許可しないからダメ」と言われました。ダメな理由は外観的に美しくないからとのことでした。そこから数年たち、毎年地球温暖化は進んでいます。古い規制を新しい環境に適用すべく変えられないのがイギリスなのです。夫は、熱中症で亡くなる人が激増して初めて政府は対応を考えるだろうと言っています。
イギリスの家でエアコンを使おうと思ったら2種類あり、直径15センチほどのパイプを窓から出して目張りをする、という超原始的なものと、機械に氷を入れてそこを通して送風するという形式です。どちらも2度くらいしか室温が下がらないと言われています。しかも、音がうるさいので寝るときは消す必要があります。私はタワー型の扇風機をつけっぱなしにして掛け布団無しで寝ていますが、それでも暑くて寝られない日が続いています。窓を開けると外の音がうるさいです。

去年まではノースリーブの服を全く着なかったのですが、今年は暑くて先月から着ています。オフィスはさすがに空調が効いてはいますが、エアコンがない電車や地下鉄やバスが多いのが辛いです。みんな汗をかくので体臭が強い人も多く、気分が悪くなってしまいます。会社の規定では、キャミソールやビーチサンダルはダメ、ということですが人事部の人がタンクトップを着ていたのでそれはOKみたいです。
ほんの数年前までは25度を超えると暑い、と大騒ぎしていましたが、気が付くと雨もほとんど降らなくなり、気候が完全に変わってきたのを感じています。毎年夏はイギリスが一番涼しいので旅行に行きませんでしたが、今後はスコットランドや北欧など少しでも涼しいところに行かないと過ごせなくなるかもしれません。せめて、エアコンを自由に設置できるようになってほしいです。ウィンブルドンテニストーナメントが開催されていますが、屋外での観戦は暑すぎて危険なので来ないように主催者が呼び掛けています。試合が日中6時間にもおよぶクリケット観戦も命がけですよ。うちの猫もぐったり伸びていて気の毒です。