イギリスは利下げ(織り込み済み)

アメリカ、日本は政策金利が据え置かれましたが、イギリスは昨日0.25%の利下げを発表しました。4.25%になりました。

先週から住宅ローン金利が下落してきて、市場は利下げを織り込み済みでした。声明ではさらなる利下げを示唆しています。米国との貿易協定の英国経済への影響が不透明かつ景気が後退しそうなので、利下げは当然と思います。下げたといっても4.25%ですから、まだ十分引き締め的です。

パンデミックの2020年3月に0.1%に引き下げられた金利は1年半ほど据え置かれ、その後インフレ対策とともに徐々に上昇し、2023年8月にピークの5.25%になりました。2024年8月から引き下げが始まり、今回4回目です。

グラフはBBCからお借りしました

住宅ローン金利は、今後の利下げまで織り込んでいるので、徐々に下がってきています。とはいえ、日本に住んでいる人のイメージとはまだ相当かけ離れていると思います。利下げ後でも2年固定金利で平均5.14%、5年固定で平均5.08%ですよ。利息分の返済だけでも大変です。

それでも、徐々に金利が下がれば月々の返済額はもちろん減ります。トラッカーモーゲージと言われる政策金利連動型の変動金利ローンは、今回の引き下げで毎月の支払いが平均29ポンド減少するそうです。

現在の英国のインフレ率は2.6%ですが、4月から光熱費が上がったのでインフレ率は最大3.5%程度まで上昇すると予想されています。

先月、雇用主負担分の国民保険料が引き上げられて景気への悪影響が懸念されていましたが、今のところ明らかに経済減速につながっているというデータはなさそうです。とはいえ、こういう状況では企業は投資や雇用などには慎重にならざるを得ませんね。

ロンドン株式市場はトランプショック後、今のところ順調に回復してきています。ポンド/ドルのレートも過去3年では最高水準まで来ています。今後のマーケット動向の予想が難しいだけに、ワクワクしています。

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