不動産屋に必要事項を確認して大丈夫そうだったら、実際に物件を内覧する予約をします。不動産屋に電話すれば、その物件にすでにオファーがあるか、内覧はいつできるか教えてくれます。現在居住中の物件の場合、通常申し込んでから実際に内覧できるのは24時間以降になります。
日本でもそうだと思いますが、物件の立地環境は一番重要なポイントです。家は直すことが出来ますが、場所は変えられません。どんな通りに面しているかは大事です。モーターウェイ(M、高速)、Aロード(大通り、時速60マイル)、Bロード(時速50マイル)にある物件は通過する車やバイクやバスの騒音・排気ガスが気になるかチェックしましょう。郊外ならBロードでもそれほど交通量が多くない道もあります。
近くにスーパーマーケットはあるか、牛乳を買いに行くのに運転する必要があるか、は見ておきましょう。
交通機関へのアクセスは言うまでもなく大事なポイントです。線路沿いにある家は、電車が通過するときの騒音だけでなく、線路を歩いて庭から侵入してくる人がいるかもしれないので、セキュリティをチェックします。
近くに幼稚園や小学校があると、休み時間に子どもたちの声が聞こえるだけでなく、朝夕送り迎えの車で混み合い、周辺は大変な混雑になります。
大きな病院の近くだと、救急車の音を1日何回も聞くことになります。
パブやバーが近いと、やはりうるさいです。サッカースタジアムの近隣も試合がある日は道に車を停められないし、興奮したファンや酔っ払いが騒ぐと聞きます。インド料理屋の裏とかだと、カレーの匂いがすごいです。
物件の上空が飛行機の航路になっていないか。例えばリッチモンドはヒースロー空港に行く飛行機が常に上空を飛んでいるので、三重窓にするようカウンシルが補助金を出してくれると聞いたことがあります。空港の近くの物件は当然騒音が気になります。
送電線や携帯電話用のアンテナが近くに立っていたり、家から見えたりするのを嫌う人がいます。
近所にいかにも、な感じの低所得者用住居がないか。低所得者用住居に住んでいる人が必ずしも犯罪に関わるわけではないのですが、よくケンカがあったり、ギャングがたむろしていたり、ドラッグの売人がウロウロしています。
日本人が見落としがちなのが、物件の近くにゴミのリサイクルセンターや汚水処理場が無いか、というところです。臭いが風に乗って結構遠くまで届きます。
書くまでもないですが、女性が一人で住む場合は、帰り道が暗すぎないか、適度に人通りがあるかも確認してください。
これらを全部クリアする物件なんてあるのか?と思ってしまいますよね。もちろん人によって気にならないポイントは無視してもいいのですが、上記の点を検討するのは、将来の物件価値に影響するからです。Aロード沿いの物件やカウンシルハウジングの近くの物件は、どんなに家をきれいに改装しても、需要が低いので物件価格の上昇には限度があると言わざるを得ません。きれいな街路樹がある道にある家に住みたい人は多いですし、公園の近くやいい公立学校がある地域も物件の価値が下がりません。
いろいろな物件を見に行くと、だんだん感覚がつかめてきます。次回は、実際の物件に関して見るポイントを書きますね。