イギリスで不動産を貸す2 ~不動産屋を使う利点と費用

先日の記事の続きです。

テナント候補から家賃のオファーをもらったら、契約書の準備を始めます。

今回私たちが払う費用です。

イギリスの不動産屋に払う費用(金額はVAT20%の税込み)
£
契約書作成代入居時 300
テナントのクレジットチェック入居時一人当たり12X224
テナントの身元チェック入居時一人当たり30X260
敷金の登録入居時 60
マネジメント料毎月12.5%+VAT=15% 
収支レポート年1回 確定申告用30
その他のコスト
家の掃除(カーペット込み)入居時 365
ガス安全証明書と一酸化炭素アラーム検査毎年 90
電気安全証明書EICRと火災報知器検査入居時 140
シャワーヘッド交換 2つ26
大家保険年間 269
合鍵  18
ビルの管理会社に払うサービス料年間 974
地代年間 350
引越し屋510
備考
契約キャンセル料  300
緊急修繕費用預け  300
修繕のアレンジ 費用の18% 
インベントリーチェック費入居時 209
 退居時 ?

不動産屋によるマネジメント料は家賃の15%が相場ですが、交渉して12.5%(+付加価値税20%、トータル15%)に下げてもらいました。また別記事で書きますが、イギリスではすべてダメ元で交渉するものです。値段があってないようなものは、値下げしてくれるケースが結構あります。

この賃貸契約書は隅から隅までよくチェックしてください。数十ページあるので読む気が起きず不動産屋からは早くサインするようにプレッシャーがありますが、よく見たら2年目からの手数料が18%としれっと書いてあったので12.5%に修正してもらいました。油断も隙も無いです。

表を見ていただければわかると思いますが、入居時にかかる費用が多いので、テナントが頻繁に入れ替わるとそれだけ大家の負担が増えます。もちろん、上記を全部自分で手配すれば家賃全額が収入になりますが、家具を壊されたとか、テナントが何かトラブルを起こしたとか、家賃が払えなくなって夜逃げされた、などの時に不動産屋が間に入ってくれるのはありがたいです。特に暖房が壊れたとか、水漏れとか、なぜか私たちが休暇で不在の時に起こることが多いのです。フルタイムの仕事を辞めたら全部自分たちで対処しようと思います。

今回使った不動産屋は各種費用がすべて高いので、テナントが退居したら他の会社を探そうと思います。入居1か月目は数百ポンドの赤字です。2か月目からは多少黒字になるかもしれませんが、そこから税金を半分近く払うので、大家業は全く割りに合わない商売です。

住宅価格が高くなりすぎて買えない人が増えたため、政府は投資用不動産の購入に3%税金を上乗せしたり、住宅ローン金利の控除をできなくしたり、キャピタルゲイン(売却益)税を増税しようとしたり、外国人投資家の住宅購入時の増税をしたり、あの手この手で不動産への投資妙味を減らそうとしています。ロンドンの物件は多くのイギリス人には手が出ない金額になってしまい、購入するのはイギリスに住んでもいない裕福なロシア人やシンガポール人や中国人という話をよく聞きます。

夫婦で所有する不動産の場合は、購入時に決めた持ち分に応じて収入が加算され、税率に関わらず各自で納税することになります。不動産収入にかかる税金のことはまた別記事でそのうち書きます。

タイトルとURLをコピーしました